ガット研究の動向と問題点 4
研究者の分布という点についてみれば、以上の三分野のなかで相対的に研究者の分布が厚く、研究成果も数多くみられるのは国際経済法の分野であり、これに次ぐのが国際経済論です。
これに対して、国際政治学分野でのガット研究者はわが国ではきわめて少なく、業績も乏しいもの。
資料収集の制約・研究指導者の不在などが大きく影響しているのでしょうが、こうしたアンバランスは早急に是正される必要があります。
それらは今後のわが国のガット研究の大きな課題といわねばならないでしょう。
ここでは、ガットにおける農業問題の特殊性の解明を行いたいと思います。
つまり、これまでガットの内部において農業問題がどのように位置づけられてきたのか。
またそれはいかなる要因によって規定されてきたのか。
さらにガット・ラウンドと呼ばれる一連の多角的貿易交渉の過程で農業について何が問題となり、農業貿易交渉はどのように推移してきたのか・・・。
ウルグアイ・ラウンドにおける農業問題をめぐる各国の深刻な対立も、こうした分析の延長線上にとらえられねばならないことはいうまでもないでしょう。



